ブルーオーシャン戦略

以前から歴史に名を残す人間と、歴史に名を残さないが功績は残した人間との違いは何だろうかと考えていた。
結論から言うと両者の違いは自分の環境を構築したか、他人の土壌で戦っていたかって違いに帰結する。

この環境を構築してしまえば勝ちってのはどの分野でも当てはまると思う。ただ、この場合の環境っていうのは、広義で市場とか一般化した文化、風習なんかがそう。それを作り上げたやつが勝ちではないかということ。

例えばマイクロソフトはWindowsを作って開発環境を整え、パーソナルコンピューターのソフトウェア市場という環境を構築したとか。
他には、電通が戦後日本で広告産業を勃興させ現在のポジションに至る。これも日本の広告業界という環境を構築した例。
あと身近な例だと宝くじとかパチンコなんかのギャンブルの胴元なんかもそう。 自分達で掛け金や配当みたいな、ルールという環境を構築してる。

最近こんなことを話してて、さっきブルーオーシャン戦略なるものを発見した。

企業が生き残るために、既存の商品やサービスを改良することで、高コストの激しい「血みどろ」の争いを繰り広げる既存の市場を「レッド・オーシャン」、競争者のいない新たな市場でまだ生まれていない、無限に広がる可能性を秘めた未知の市場空間を「ブルー・オーシャン」と名づけています。この「競争」とは無縁のブルー・オーシャンという新しい価値市場を創造し、ユーザーに高付加価値を低コストで提供することで、利潤の最大化を実現するというのが、この戦略の狙いです。

要するに他人の土壌で必死になって戦うよりも新しい環境を作ってしまおうって戦略。これは冒頭で書いたようなことを考えてた自分にとって結構ヒットした。

で、この戦略のためのツールが紹介されてて一つが『アクション・マトリクス』。「取り除く」、「増やす」、「減らす」、「付け加える」の四つのアクションを元に現状の自分の環境の脱出口を探すってツール。
もう一つが『戦略キャンバス』。これは現状の自分のステータス要素を抽出してそれを横軸に、その度合いを縦軸にした棒グラフを作る。で、競争相手で同じ内容のグラフを作ってそのグラフと自分のグラフの形が違えば、現状自分は新しい環境にいることが分かるってツール。

まぁこれはビジネス用のツールだからどの分野にも使えるってわけじゃないけど、他者との差別化の度合いを分析するのには使えそう。説明にも書いてあるとおり「差別化を突き詰めることで、新たな競争のない市場を創造する」って方法もありえる。

これから先は、環境を構築できるだけの能力と資産を身に付けんといかん。それと、環境が腐りはじめるのにいち早く気付いて脱却することも視野にいれとく。これに巻き込まれて一緒にドボンはシャレにならん。 そういう時の為にこういう脱出用のメソッドはいくつか持っとくと良いなと思った。

ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する』いっちょ読んでみるか。