Category Archives: Introduction

2013年 よかったランキング – ウェブサイト編

超主観で2013年に出会ったものをランキングで振り返ってみるテスト2本目、ウェブサイト編。
その他のよかったランキング:

#8 The Infinite Jukebox
http://labs.echonest.com/Uploader/index.html

アップロードした音楽のフレーズを解析して、似たフレーズから似たフレーズにスキップさせ続けることで永遠に終わらない音楽を作ってくれるサービス。
(例: Around The World / Daft Punk)

08

#7 Borjomi
http://thedeepestsite.com/

一昨年ぐらいから縦長1ページで見せるサイトが急増してスクロールに連動したアニメーションっていう演出にみんなが飽きだしたところに、だったら死ぬまでスクロールしてみろと言わんばかりに登場したサイト。世界中でマウスホイールを壊したに違いない。

07

#6 Filmarks
http://filmarks.com/

ソーシャル映画レビューサービス。今やってる映画のキャッチアップは当然のことながら、あの人やこの人が高く評価してる映画とかを発見できる。こんな感じで観終わった映画の管理もできるので、最近のおすすめは?とか聞かれた時にサッと調べられるのも便利。

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#5 The Secret Door
http://www.safestyle-windows.co.uk/secret-door/

どこでもドアのアイデアを違和感なくウェブに定着しててうまい。飛び先を屋外でなく室内にすることでドアをくぐった後の風景にバリエーションを感じさせるようにしてるのもうまい。

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#4 Do Not Touch
http://donottouch.org/

時間を無視してひとつのコンテンツを大勢で楽しめるニコニコ動画的なライブ体験をマウスを動かす操作だけで成立させていてとても素敵。

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#3 Cookie Clicker
http://orteil.dashnet.org/cookieclicker/

ゲームにおけるレベル上げとかメダル落としで得られるスコアアップの快感をこれでもかというぐらい短時間に得られる超インフレゲーム。ゲームの内容同様、一気にバズって一気に収束していく様が感慨深かった。

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#2 Money Forward
https://moneyforward.com/

銀行、クレジットカード、携帯電話、Tポイントのオンラインアカウントを登録すると、何もしなくても自動で毎月の収支を完璧に網羅したおこづかい帳をつけてくれるサービス。「n-clickを1-clickにすると商売になる。1-clickを0-clickにすると革命になる」という名言があるけどそれを地でいったウェブサービス。革命。

02

#1 Pharrell Williams – Happy
http://24hoursofhappy.com/

いうなれば現代版のUNIQLOCK。24時間PVというアイデアも良いし、24 hours of happyっていうドメインも良いし、曲も良いし、出てくる人達のノリも良いし、もう全部良い。技術的にもcanvas、svg、video、pushstateとかモダンな実装で隙がない。

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創造の狂気 ウォルト・ディズニー

以前このブログでも書いた「のめりこませる技術」の中でディズニーランドを取り上げる節があって、それを読んだ時に自分がウォルト・ディズニーについてほとんど知らない事に気づいたので、この際できるだけ詳細に書かれた本を読んで勉強しとこうと思い、探してみたところこの本を見つけた。

この本はウォルト・ディズニーが生まれてから幼少期を経てアニメーターを志し、ディズニースタジオを立ち上げ、ミッキーマウスを生み、白雪姫をヒットさせ、ディズニーランドを成功させ、次のプロジェクトを進めるさなかに亡くなるまでの生涯が600ページにわたって書かれてる。

ウォルト・ディズニーに関する出版物は発売前にディズニー社の検閲があるそうなんだけど、この本はディズニー社の協力を得ながらも検閲を受けず出版されたらしい。そのせいか、ネガティブな話も結構書かれているので、一般的な偉人のイメージではなく、一人間としてのウォルト・ディズニーのイメージが掴めた気がする。

現代に色濃く影響を残す巨人の伝記を読むのは学びが多いのでぜひ。

2013年 よかったランキング – 映画編

超主観で2013年に出会ったものをランキングで振り返ってみるテスト1本目、映画編。
※ネタバレを少し含むので注意されたし。
その他のよかったランキング:

#5 クロニクル

ある出来事をきっかけに超能力を身につけた主人公のドキュメンタリー、という設定の作品。
倒すべき敵が登場したり、誰かを救ったりみたいなこの手の作品にありがちな展開じゃなく、超能力に翻弄される人間の生活が淡々と描かれてく。
この手の映画には珍しくリアリティがあって、全体としてあんまり見たことのない作品になってる。


Amazon.co.jp: クロニクル[DVD]

#4 桐島、部活やめるってよ

とある高校の何気ない日常を舞台にした前半部分。ところが桐島が部活を辞めるっていう出来事をきっかけにこれまでの日常が崩壊しはじめる。
ありがちな学園ドラマと思わせときながら、後半からのドミノ倒し的な展開で、学校の中の見えない食物連鎖のようなシステムを露呈させていく手法がすごかった。


Amazon.co.jp: 桐島、部活やめるってよ(DVD2枚組)

#3 板尾創路の脱獄王

ストーリーは長いフリとオチというシンプルな構造。オチに向かって繰り返される脱獄のループ、脱獄のための仕込みを繰り返すループ。シンプルな構造にこの二つのループで厚みを持たせることで、グッと引き込むっていう作りがすごい。


Amazon.co.jp: 板尾創路の脱獄王[DVD]

#2 シュガー・ラッシュ

レトロゲームの抑揚のないモーションを、ディズニー的解釈によって脚色されたアニメーションがものすごく気持ちよくて、ストーリーよりも表現が印象に残る作品だった。


Amazon.co.jp: シュガー・ラッシュ [DVD]

#1 ドッグヴィル

この作品は建物が床に描かれた線のみで表現されてるので、壁がカメラを遮ることがない。だから村で起こる出来事は常に同時進行的に写される。
建物の中でショッキングな事件が起こるシーンでも、背景ではほのぼのと日常をおくる村人の様子が同時に描かれる。この非日常と日常のコントラストのせいで作品の異常性が増長されてる。この特異な表現がちゃんと作品のテーマと結び付いて、すごいインパクトのある作品になってた。


Amazon.co.jp: ドッグヴィル プレミアム・エディション [DVD]

のめりこませる技術

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最近移動中に読んでた「のめりこませる技術」が面白かった。

この本はいろいろなメディアやコンテンツが作られた背景を追いながら、人がなぜ物語にのめりこむのかを考察していくという内容。

映画が主流なメディアだった時代の名作から、ソーシャルメディアが台頭し始めた現代の名作を例にあげつつ、どのようにして人がその物語に没入していくのか、そして時代とともにその仕掛けがどのように変化してきているのかを解説している。

400ページを越える本書の中で取り上げられる事例は、スターウォーズやトロン、マトリックス、アバター、ダークナイト、トロン・レガシー、ディズニー、ロスト、スタートレックなどの映画やドラマから、Subservient Chickenやオールドスパイス、AXE、Nike+などの広告、そしてPongやシムピープル、メタルギア・ソリッド、グランド・セフト・オートなどのゲーム、さらにはBloggerやYouTube、Twitterなどのネットメディアまで様々。

マスメディアからソーシャルメディアに主戦場が移った近現代のメディアの変遷を、普段自分の持っている視点とは異なる「物語を作る」という少し大局的な視点から読めておもしろかった。

Amazon.co.jp: のめりこませる技術 ─誰が物語を操るのか: フランク・ローズ, 島内哲朗: 本

Grunt導入してみた

MacにはCodeKitっていうCoffeeScriptとかSassとかLessとかをコンパイルしてくれる便利なツールがあって最近までお世話になってた。でも自分はWindowsユーザーで、これだけのためにMacを起動するのも面倒くさいので、CodeKitでやってたことをWindowsでもできるようにとGruntをはじめてみた。

Gruntそのものはコンパイラではなく、いろんなタスクを実行してくれるだけのツールなんだけど、プラグインを追加することでCoffeeScriptのコンパイルや、Sass/Lessのコンパイル、Uglifyを使ってjsのminifyなどができるようになる。

これを使ってCodeKitでやってたことを再現してみた。

1. インストール

まずGruntを実行するのに必要なnode.jsをインストール。同時にnpm(node.js用のパッケージ管理ツール)もインストールされる。

環境変数PATHに「C:\Users\{ユーザー名}\AppData\Roaming\npm;C:\Program Files\nodejs\」を追加しておく。

gruntをインストール

npm install -g grunt-cli

※「npm install -g grunt」ではない

環境変数PATHに「grunt」を追加しておく。

参考:
Windows 環境変数 Path の設定方法 – コンピュータ/ソフトウェア関連Tips
はじめに | Grunt 日本語リファレンス | js STUDIO

2. プロジェクトの準備

プロジェクトのルートフォルダにGruntfile.js(もしくはGruntfile.coffee)と、package.jsonというファイルを作る。
Gruntfile.js(Gruntfile.coffee)はGruntに実行させるタスクを定義しておくファイル。package.jsonはプロジェクトに必要なGruntのプラグインのリスト。

3. package.json

package.jsonはこのように記述して、devDependenciesに必要なプラグイン(パッケージ)の名前とバージョンを羅列しておく。

{
  "name": "{プロジェクト名}",
  "version": "{パッケージのバージョン}",
  "author": "{作者}",
  "devDependencies": {
    "grunt": "~0.4.1",
    "grunt-contrib-livereload": ">=0.0.0",
    "grunt-contrib-watch": ">=0.0.0",
    "grunt-contrib-coffee": ">=0.0.0",
    "grunt-contrib-uglify": ">=0.0.0",
    "grunt-contrib-jshint": ">=0.0.0",
    "grunt-contrib-jst": ">=0.0.0",
    "grunt-contrib-sass": ">=0.0.0",
    "grunt-contrib-compass": ">=0.0.0",
    "grunt-contrib-cssmin": ">=0.0.0"
  }
}

package.jsonを用意した状態で「npm install」をコマンドプロンプト上で実行すると、devDependenciesに書かれたプラグインを順番にプロジェクトフォルダ直下のnode_modulesフォルダにダウンロードしてきてくれる。

npm install

と書かれた.batファイルを作っておくと良い。

参考:
npm-json(1) — Specifics of npm’s package.json handling
npm と package.json でパッケージ管理 | FIRN.JP
npmとpackage.json使い方 – Kokudoriing

4. Gruntfile.js

下記のようなラッパー関数を用意し、その中にタスクを書いていく。Gruntfile.jsの内容はGruntを通してnode.js上で実行されるので、js(もしくはCoffee Script)で記述していく。

module.exports = function(grunt)
{
  //ここにGruntに実行させたいタスクを書いていく
};

coffeeファイルが入ったフォルダを監視してcoffeeファイルが更新されたらCoffeeScriptをコンパイルして、uglifyでminifyするGruntfile.coffee。

module.exports = (grunt) ->

    # load tasks
    grunt.loadNpmTasks "grunt-contrib-coffee"
    grunt.loadNpmTasks "grunt-contrib-uglify"
    grunt.loadNpmTasks "grunt-contrib-watch"

    grunt.initConfig(

        coffee:
            files:
                expand: true
                cwd: "assets/coffee/"
                src: ["**/**/*.coffee"]
                dest: "assets/js/"
                ext: ".js"

        uglify:
            files:
                expand: true
                cwd: "assets/js/"
                src: ["*.js"]
                dest: "assets/js/"
                ext: ".min.js"
            options: ""

        watch:
            coffee:
                files: ["assets/coffee/**/*.coffee"]
                tasks: [
                    "coffee"
                    "uglify"
                ]
	)

    grunt.registerTask "default", ["watch"]

sassファイルが入ったフォルダを監視してsassファイルが更新されたらSassをコンパイルして、sprite画像も生成する。

module.exports = (grunt) ->

    # load tasks
    grunt.loadNpmTasks "grunt-contrib-compass"
    grunt.loadNpmTasks "grunt-contrib-cssmin"
    grunt.loadNpmTasks "grunt-contrib-watch"

    grunt.initConfig(

        compass:
            dist:
                options:
                    environment: "development"
                    outputStyle: "compressed"
                    debugInfo: true
                    relativeAssets: true
                    basePath: "assets"
                    sassDir: "sass"
                    cssDir: "css"
                    generatedImagesDir: "images"

        cssmin:
            files:
                expand: true
                cwd: "assets/css"
                src: ["*.css", "!*.min.css"]
                dest: "assets/css/"
                ext: ".min.css"

        watch:
            sass:
                files: ["assets/sass/**/*.sass"]
                tasks: [
                    "compass"
                    "cssmin"
                ]
	)

    grunt.registerTask "default", ["watch"]

これらをまとめつつ、JavaScriptテンプレートのコンパイル、htmlの更新監視にコンパイル後にLiveReloadを使ってブラウザをリロードするタスクを加えるとこうなる。

module.exports = (grunt) ->

    # load tasks
    grunt.loadNpmTasks "grunt-contrib-compass"
    grunt.loadNpmTasks "grunt-contrib-cssmin"
    grunt.loadNpmTasks "grunt-contrib-coffee"
    grunt.loadNpmTasks "grunt-contrib-uglify"
    grunt.loadNpmTasks "grunt-contrib-jst"
    grunt.loadNpmTasks "grunt-contrib-watch"

    grunt.initConfig(
        compass:
            dist:
                options:
                    environment: "development"
                    outputStyle: "compressed"
                    debugInfo: true
                    relativeAssets: true
                    basePath: "assets"
                    sassDir: "sass"
                    cssDir: "css"
                    generatedImagesDir: "images"
        cssmin:
            files:
                expand: true
                cwd: "assets/css"
                src: ["*.css", "!*.min.css"]
                dest: "assets/css/"
                ext: ".min.css"
        coffee:
            files:
                expand: true
                cwd: "assets/coffee/"
                src: ["**/**/*.coffee"]
                dest: "assets/js/"
                ext: ".js"
            options:
                sourceMap: true
        jst:
            compile:
                options:
                    processName: (filename) ->
                        return filename.match(/assets\/jst\/(.*).js$/)[1]
                files:
                    "assets/js/templates.js": ["assets/jst/**/**/*.js"]
        uglify:
            files:
                expand: true
                cwd: "assets/js/"
                src: ["*.js"]
                dest: "assets/js/"
                ext: ".min.js"
            options: ""
        watch:
            html:
                files: ["**/*.html"]
                options:
                    livereload: true
            coffee:
                files: ["assets/coffee/**/*.coffee"]
                tasks: [
                    "start"
                    "coffee"
                    "uglify"
                ]
                options:
                    livereload: true
            jst:
                files: ["assets/jst/**/*.js"]
                tasks: [
                    "jst"
                    "uglify"
                ]
                options:
                    livereload: true
            sass:
                files: ["assets/sass/**/*.sass"]
                tasks: [
                    "start"
                    "compass"
                    "cssmin"
                ]
                options:
                    livereload: true
    )

    # register tasks
    grunt.registerTask "start", "start task", ->
        grunt.log.writeln "--------------------------------------------------------"
        grunt.log.writeln "    start task"
        grunt.log.writeln "--------------------------------------------------------"

    grunt.registerTask "default", ["watch"]

それぞれのタスクの設定はそれぞれのプラグインのページを参照のこと。

参考:
grunt-contrib-coffee
grunt-contrib-jst
grunt-contrib-uglify
grunt-contrib-compass
grunt-contrib-cssmin
grunt-contrib-watch

2012年よかったランキング – ムービー編

すでに2013年も1/4が終わろうというさなか、超主観で2012年に出会ったものをランキングで振り返ってみるテスト3本目、ムービー編。

#10 16mm Phantasmagoria (2001-2010) on Vimeo

個人的に、表現における表面的な質感というものを懐疑的に捉えているところがあるんだけど、この作品のフィルムの質感を見て少し許せるようになった。あと、ちょうど夏ごろに行ったカンボジアの思い出ともあいまって少しノスタルジックな気分にもなったり。

#9 Krizovatka – Love – YouTube

人の善意がひたすら連鎖していくという映像の構造もさることながら、その善意の総体が織りなす「人間っていいよね」的な幸福感にも似た気持ちよさがある。

#8 Isaac's Live Lip-Dub Proposal – YouTube

ありがちな素人が撮ったプロポーズ動画と思いきや、いろいろと手が込んでいて感心した。
大きなところでは、鑑賞者を車で運ぶことで背景が動かし続け、パフォーマンスの単調さをうまく解消してる。こういうことをやろうとすると、まずは背景側をなんとか動かそうと考えそうなものだけど、逆転の発想的に鑑賞者を動かしてしまえってところが新しい。
細かいところで言うと、ダンスのウマいお姉ちゃんに目立つ色の赤い服を着させてフォーカスを奪うことで、素人の中途半端なクオリティのダンスをなんとなくゴマかしてるあたり結構手が込んでるなぁと思いました。

#7 TextureWorld – YouTube

「動き」のみで「形」を表現する方法。目から鱗が落ちた。

#6 完成版 ニュ~東京音頭 NEW TOKYO ONDO – YouTube

手描きアニメーションでは手間のかかる空間的なカメラワークや、高フレームレートによって密度のあるスピード感を感じる。作品解説にもある通り、デジタルツールのみでストイックにモーションを作るこんでいるらしく、察するにデビッド・オライリーにインスパイアされていそう。
(デビッド・オライリーのThe External Worldと、Please Say Somethingも名作なのでぜひ)

#5 MOVE on Vimeo

表現方法としてはわりとありがちながら、構成とテーマが素晴らしく、この手の作品の代表格的なポジションを築いた感がある。

#4 Robot readable world on Vimeo

画像解析によってコンピューターが見ている世界をビジュアライズした映像を集めた作品。なによりも映像にオーバーラップされる、コンピューターが知覚した情報の無機質な痕跡がグラフィカルでカッコイイ。

#3 Japan tron dance – YouTube

擬似的に姿を消したり、現したりする事で空間を自由に移動しているように見せている。またその応用によってマンガの様な時間軸を無視したアニメーションを作っている。
昨今の技術の進歩によりコンパクトな装置で電飾をリモートで操作できるようになったことで可能になった表現手法かと。

#2 High Five FAIL Compilation 2011 – YouTube

ハイタッチをしようと構えた人がスルーされてしまう様子をひたすら集めた作品。ひとつひとつのシチュエーションから漂ってくるほんのりとした哀愁が徐々に増幅して笑いのしきい値を超えてくる。

#1 「HAPPY BOGEYS」クリハラタカシ – YouTube

ひたすら奇怪な形状の生物が画面を横切っていくだけのアニメーションなのだけれども、その形状に最適化された動きがとても気持ちいい。

2012年よかったランキング – マンガ編

2012年の思い出にひたるべく、超主観で2012年に出会ったものをランキングで振り返ってみるテスト2本目、マンガ編。

#5 星を継ぐもの / 星野之宣(全4巻 完結)
http://amzn.to/VuUBvz
この↓あおり文を読んだだけで相当期待ふくらむはず。
「西暦205X年、月で深紅の宇宙服をまとった死体が発見された。だが、どれほど歴史をさかのぼっても該当者は見当たらない。そして誰も予見しない驚愕の事実が浮かび上がる。遺体はなんと5万年も前のものと鑑定されたのだ!」
いかがでしょう?

#4 2001年夜物語 / 星野之宣(全3巻 完結)
http://amzn.to/VuVG6v
これだけスケールのどでかい世界観の中、ふつうにドンチャンやるだけでも十分満足できる内容なのに、ご丁寧に散りばめられた伏線もきちんと回収していくという週刊連載な作品では味わえない小説のような密度感。

#3 新説ザ・ワールド・イズ・マイン / 新井英樹(全5巻 完結)
http://amzn.to/VuX5tM
同じ時間軸の離れた空間で全く無関係に進む、二人組の男「トシモン」のストーリーと、巨大生物「ヒグマドン」に関わる人たちのストーリー。この2つのストーリーがつかず離れず微妙な距離感を保ちつつ進行する。2つのストーリーがどう交わるのかという期待を刺激しつつも、最終的にそんなちっちぇえことどうでもええんや…と思わせるぶっ飛んだ締め括りにシビれた。
単純にこういう構成が新鮮だったっていうのはある。

#2 冒険エレキテ島 / 鶴田謙二 (全1巻)
http://amzn.to/Vv3vt0
ラピュタの「空に浮いた島がある」という設定だけでご飯3杯は食べれるぐらい「未知の島」フェチなのでこの作品の設定にも相当グッときた。概要は↓あおり文の通り。
「複葉機・ソードフィッシュを駆り、離島で空輸業を営む快活な女パイロット・御蔵みくらは、祖父の遺品から幻のエレキテ島の存在を知る。そして、重なった偶然によってその島に遭遇したのだが・・・。」
この第1巻ではエレキテ島と祖父の関係が明らかになるシーンがピーク。ギュンギュンくる。しばらく休載していて最近連載が再開したようなので続刊に期待。

#1 ラッキーボギー / クリハラタカシ (全1巻)
http://amzn.to/Vv3SDD
とにかく登場するキャラクターが気持ちよすぎる。メインのキャラクターに限らず、バックにいる脇役キャラまでも。キャラクターの形状がものすごくよくできていて、どのように動く生き物なのか一枚絵ですごく伝わってくる。その動きがまた気持ちいい。同じ作者のアニメーション作品を見てもらえばその魅力が伝わることと思う。

その他のよかったランキング
2012年よかったランキング – ウェブサイト編

2012年よかったランキング – ウェブサイト編

2012年の思い出にひたるべく、超主観で2012年に出会ったものをランキングで振り返ってみるテスト、ウェブサイト編。

#5. Little Big Details
http://littlebigdetails.com/
いろんなサイトの細かすぎて伝わらないデザイン集。ささやかな気遣い。
こういうの見てるとインターフェイスデザインってつくづくサービス業だなぁとか思う。

#4. Kern Type
http://type.method.ac/
Mark MacKayさんの作ったデザインスキル判定ゲームの第1弾。フォントのカーニングゲーム。Adobeのデザインツールのショートカットを再現していたりして本気でカーニングせざるを得ない作りがナイス。フォントのレンダリングをsvgで制御していたりとモダンな実装。

#3. Qonversations
http://qonversations.net/
左上のロゴが呼吸するようにゆっくり拡縮している。このロゴのサイズは定期的にクッキーに保存されていて、ページをまたいでもアニメーションのシークエンスが途切れないように設計されている模様。ロゴ1つがここまで作りこまれているのはステキ。

#2. Vincent Gallo Vincent Gallo Vincent Gallo
http://vgvgvg.vg/
一見ローテクなサイトに見えつつも、画像はGoogleの画像検索から取得し、サーバーでノイズをまぶして全体のトーンをそろえつつ、13:20の長方形を基調にしたグリッドにレイアウトし、さらに低速回線で徐々に読み込まれるようなアニメーションをシミュレートしているという芸の細かさ。vgvgvg.vgというドメインもセクシー。

#1. Nerhol
http://www.nerhol.com/
スクロールに連動したロゴの挙動がステキ。
あと、作品は独自のページで見せて、細かい情報はFacebookでっていうのが今どきのポートフォリオサイトの形としてとてもしっくりきた。勉強になります。

その他のよかったランキング
2012年よかったランキング – マンガ編

知識0からiOSアプリ提出までの学習リソースメモ

初のObjective-C案件で自分(ActionScript 5年生)が参考にしたリソースまとめ。


入門Objective-C 2.0

まずこの本でObjective-Cの基礎を理解。言語に関する書籍なのですごい退屈。「詳解Objective-C 2.0」の方が詳しいけど分厚すぎてXcode起動する前に心が折れたからこっちを先に読むほうが楽。

iOS Developer Library

「入門Objective-C 2.0」に並行してAppleの公式のドキュメントを読み砕いてく。PDFでダウンロードできるのでiPhone/iPadに突っ込んでうんこしながらも読む。iOSの開発に関してはここのドキュメント読むだけで十分ってぐらい充実してる。とりあえず最初はこのへんを読んどく。


Xcode 4 入門 for iOS/Mac OS X

図版多めでサクッと読める。Xcode4の使い方、Instrumentsの使い方がサクッと把握できる。


iOS開発におけるパターンによるオートマティズム

実践的な「書き方」が多数掲載されてて勉強になる。安心の木下さん著作。
ぼんやりとCocoa Touchの使い方が見えかけてきたあたりで、効率のよいCocoa Touchの使い方をこの本で学ぶ。

実践! iPhoneアプリ開発 | コラム | エンタープライズ | マイナビニュース

上記「iOS開発におけるパターンによるオートマティズム」の木下さんによる連載。サンプルコードがためになる。


iPhoneプログラミングUIKit詳解リファレンス

UIKit各クラスの基礎的な使い方が網羅されてる。分厚いからパラ見してどんなクラスがあるか把握しといて、いざ使うときになったら該当箇所を読み込むって使い方がよさげ。


詳解Objective-C 2.0

数少ないObjective-Cの仕様を網羅した本。あとはひたすらこの本でObjective-Cの造詣を深めてゆく。分厚いから腕も辛い。

これぐらいの知識とGoogle力でとりあえず動くものは作れるようになった気がする。
あと開発中にハマったとこはこっちにメモ

「100,000年後の安全」がおもしろかった

大輪さんがTwitterでツイートしてるのを見て「100,000年後の安全」をDMMで観てみた。
原発の話題が取りざたされる昨今、話題的にもタイムリーだしちょっと見てみようと思って見始めたら想像してた内容を飛び越してかなりおもしろかったのでブログ書いた。

話の舞台はフィンランドで建設中の世界初の放射性廃棄物永久処分場。
ここは放射能が減衰する10万年の間施設が保持されるように設計されてるらしい。この施設の建設プロジェクトを追ったドキュメンタリー。

話題の中心は放射性廃棄物なんだけど、10万年の間放射性廃棄物を保持しておくという役割上、今の人類が滅びて次の人類が現れることを想定しなくてはいけない。

その次の人類に、地下に蓄積した放射性廃棄物に近づかないように警告するのはどうすればよいのか?プロジェクトに関わる人達は今なお議論している。

どの言語で伝えれば良いのか?
それ以前に言葉が通じるのか?
通じなければどうやって伝えればよいのか?
そもそも伝えず忘れ去られる方がよいのではないか?
どうやったら忘れ去られるのか?

今フィンランドでは国家レベルでこんなことを真剣に議論してるらしい。

10万年ごしの引継ぎの話として捉えるとスケールのでかさがすさまじくSFぽくておもしろかった。
1時間ちょっとでサクっと見れるのでゼヒ。

ストリーミング:
DMM.com [100,000年後の安全] 映画ドラマ動画

DVD:
Amazon.co.jp: 100,000年後の安全