携帯端末による映像中継が世界にもたらす影響

先頃UstreamがiPhoneからリアルタイムに動画配信のできるUstream Live Broadcasterというアプリを公開した。

Ustream Live Breadcaster

これが何を意味するかというと、何の検閲もなく個人がどこからでもリアルタイムに世界中に向けて映像を配信できるようになったということ。つまり一昔前まで一部のマスコミの特権だったものが一気に世界中の人間に与えられたようなもの。

このアプリが、というか個人がリアルタイムに動画を配信できるようになったという事が与える影響というのは計り知れない。今想像できるシチュエーションを考えるだけでも色々なものに影響を与えると思う。

まず世界の中継カメラの総量が増えるということは、今後世界中で起こる決定的瞬間が映像で中継される可能性が高くなるということ。
ちょっとしたハプニングならともかく、人身事故や犯罪の現場とか今までマスメディアが配信してこなかったものが中継されるようになる。タレントや公人もやばい、プライベートなんかあったもんじゃない。
果てには自分で犯罪を犯すところを中継するやつも出てこないとも言えない。そのあたりはニコニコ生中継が既にモデルケースをいくつか抱えてるけども。

あとイベントや授業の無断中継なども問題になりそう。教授や講師、ゲストの方達は「ここだけの話」という前提でいろいろな話をざっくばらんに話してくれてるわけで、こういうものが認知されてしまうと今後は一般に配信される可能性を含めた、せせこましい話しか聞けなくなってしまうかもしれない。
当然学校や主催者側がなんらかの措置をとるんだろうけども、そうなったらそうなったで観覧者と主催者との関係がギスギスしそう。

このUstreamのアプリが未来の世界の一端を見させてくれると思う。このアプリに端を発してこれから世界が変わる予感。

アプリの詳細:

Ustream、iPhoneからライブストリーミングが可能な『Ustream Live Broadcaster』を公開 – iPhone・iPod touch ラボ